「閉店後に作った渾身のPOPが、来店客にしか届かないのはもったいない」——そう感じたことが一度でもあるなら、あなたの「現場力」はデジタルの世界でこそ輝きます。
本記事は、店長経験を“デジタルマーケティングの武器”へ翻訳するための実践ガイドです。SNS運用やGoogleビジネスプロフィール(GBP)といった無料ツールから、学習・転職の具体的ステップまでを、30・60・90日のロードマップで整理。履歴書・職務経歴書に落とし込める形でまとめています。
店長がデジタルマーケターに向いている3つの理由
① 顧客理解の“生データ”を持っている
デジマの起点は、結局のところ「お客様が何に反応するか」です。店頭では、表情・つぶやき・質問・購入の瞬間まで、濃い一次情報が得られます。これをSNSのネタや切り口へ翻訳できるのは、現場を知る店長の大きな強みです。
② 数字を見る習慣がある(POS ⇔ Web指標に置換できる)
店舗の指標 | Webマーケの対応指標 |
---|---|
売上 | CV(購入・予約・問い合わせ) |
来店客数 | セッション数/ユーザー数 |
リピート率 | エンゲージメント率/フォロワー維持率 |
見ている対象が「店舗 ⇔ Web」に変わるだけで、思考の骨格は同じです。
③ 試行錯誤が日常(PDCAの筋力が高い)
「レジ前に置いたら売れた」「POPの言い回しを変えたら反応が増えた」。この仮説検証をSNSにも持ち込み、投稿→指標確認→切り口を微調整、を淡々と回せるのが店長の強みです。
“POPをスマホに移す”だけで成果は動き出す(SNS運用の基本)
ペルソナ=常連さんの顔をそのまま借りる
「田中さんならこの新作、きっと好き」——これがペルソナ設定の原点。顔が思い浮かぶ具体性は、投稿の切り口・言葉選び・導線設計をブレさせません。
POPの設計図をInstagramへ移植
- 写真:商品アップ+手でサイズ感/ビフォー→アフター
- 1行目:【本日限定】3秒で売り切れた〇〇が再入荷!
- 本文:生産者情報/おすすめの食べ方やコーデ例で“価値の理由”を補強
- CTA:ハイライト「今日の入荷」へ/地図と営業時間の導線
- タグ:#店名 #エリア名 #今日のごはん(またはカテゴリ)
分析=Instagramインサイトは“棚替えの感覚”で見る
まずはリーチ・保存・プロフィール遷移の3つを週1で確認。「保存が伸びる切り口=“後で見返す価値”が高い」ので、次回はその角度を1行目や写真に反映するだけでも結果が動きます。
運用=SNSは“第二の接客スペース”
コメント返信、DMの丁寧な案内、ストーリーズ投票やQ&A。店頭と同じで「感じのいいお店」ほどフォローが増え、プロフィール→地図→来店の導線が太くなります。
店長経験を“キャリア資産”に変えるロードマップ(30・60・90日)
以下は、面接・提案でそのまま語れる実績作りを想定したロードマップです。各フェーズは「数値」「仕組み化」「導線」にフォーカスします。
🟦 Day 1–30:土台づくり
- Instagramをプロアカウントへ切替。ハイライトを「今日の入荷/ベストセラー/地図・営業時間」に整備
- Googleビジネスプロフィール(GBP):写真10枚、最新情報1投稿、口コミ返信テンプレを準備
- 週2回、上記テンプレで定期発信を開始(完璧より投稿頻度)
🎯 目標:最低8投稿/インサイトの見方に慣れる/ハイライト3本を固定
🟨 Day 31–60:検証と強化(伸びる“型”を掴む)
- 週ごとにトップ3投稿の共通点(写真構図/1行目/タグ)を抽出し再現
- ストーリーズに在庫・地図・営業時間を常設し、来店導線を明確化
- スマホ三脚+リングライトで、誰でも再現できる撮影手順を整備
この段階で、「なんとなく投稿」から“数字を見て改善する運用”へ移行します。
ただ、独学だと“案件対応の型”(要件整理→KPI設計→レポート)が掴みにくいのも事実。
未経験から3ヶ月でWebマーケターを目指す実践カリキュラム。
現場に近い課題で「戦略設計 → 施策実行 → レポート」の型が身につきます。
▶ 未経験者に対して3か月でwebマーケターに育てます【Wannabeアカデミー】
- 夜間・オンライン中心で店長業と両立しやすい
- フィードバック&レポート添削で「語れる実績」が作れる
- 面接で刺さる“課題→施策→成果”の構成が自然と身につく

🟩 Day 61–90:成果の見える化&ポートフォリオ化
- Before→After(フォロワー増・保存数・プロフィール遷移・来店の声)を1枚に集約
- 投稿テンプレを改善し、スタッフに共有して「チーム運用」に
- 月次レポート(KPI達成率/改善提案)を作り、「成果を語れる資料」に落とし込む
ここで効いてくるのが、基礎PCスキル(表・グラフ・関数)とExcelの実務力です。
「成果は出ているのに、資料で損をする」状態は早めに脱出しましょう。
オンラインでプログラミングや資格対策まで幅広く学べる総合型。
店長からのキャリアチェンジ時に不足しがちな“PC基礎の穴”をまとめて補強できます。
▶ プログラミングも資格対策も通わず学べるオンライン教室【ハロー!パソコン教室】
- Excel・PowerPoint・資格(MOS等)までまとめて学べる
- 動画+演習で“使える前提”のPC力が身につく
- 副業や社内異動にも効く汎用スキルを安定供給
レポートやダッシュボードの出来で、面接の説得力は段違いになります。短期間で「実務で使えるExcel」を身につけたいならこちら。
▶ 早期申込で25%OFF!頭で覚えず、“手”が覚えるExcel研修講座【ExcelCamp】
- よく使う関数/ピボット/グラフ作成を“反射で”扱えるレベルへ
- マーケ現場の表・集計・レポートを題材に学べる
- 短期で「見せる資料」を作る自信がつく
職務経歴書に書ける“店長→デジマ”の実績例(コピペ雛形)
【SNS運用(Instagram)】
- 投稿テンプレ(写真/1行目/CTA/タグ)を整備し、週2投稿を標準化
- 30日で保存数+85%、プロフィール遷移+42%を達成(リール比率30%)
- ストーリーズに在庫・地図・営業時間を常設し、来店導線を明確化
- 月次レポート(KPI達成率/改善提案)を作成し、社内共有
※「数値+行動」をセットに記載すると、未経験でも説得力が増します。
転職成功例:Aさん・Bさんインタビュー
👩 Aさん(33歳・女性・アパレル店長)→ アパレル企業のEC運用担当へ
- 自店舗Instagramを30日運用:フォロワー+280、保存数+110%、プロフィール遷移+37%
- 投稿テンプレ&撮影手順をドキュメント化し、2店舗で統一運用を実現
- ポートフォリオに「Before→After」「伸びた投稿の共通点」「次月施策案」を掲載
- 面接では「顧客の反応→切り口→指標改善」をロジカルに説明し、EC運用担当に採用
評価ポイント:現場の顧客理解 × SNS運用の型を、数字・資料で「見える化」できたこと。

「店長としての仕事が嫌いだったわけじゃないんです。でも30代になって、体力的にも将来を考えても『このままずっと現場だけでいいのかな』と不安を感じ始めました。
そんな時、店舗のInstagramを自分で運用してみたんです。POPで伝えていたことを投稿に落とし込むだけでしたが、フォロワーも反応も数字として目に見えて伸びていって……正直びっくりしました。
面接では、その数字や改善のプロセスをロジカルに話したら、『即戦力だね』と評価され、EC運用のポジションに転職できました。
いまは売上データを見ながら戦略を立てたり、商品ページを企画したりと、現場とはまた違う“手応え”を感じています。
👨 Bさん(40歳・男性・飲食店店長)→ 飲食スタートアップの広報兼マーケ職へ
- GBPを強化し、月間閲覧数3倍・経路検索数2.2倍
- リールで限定メニューを発信し、予約が2週間先まで埋まる
- Excelで予約動向やタグ別伸長のレポートを作成し、週次で改善
- 面接で「数値→示唆→施策→再現性」を提示し、未経験からの転職成功
評価ポイント:実績の翻訳力(資料化)と、来店・予約の実ビジネス指標への接続。



「正直、最初は“転職なんて無理だろうな”と思ってました。40歳・飲食・現場一筋。パソコンも得意じゃないし。
でも、コロナ禍をきっかけにGoogleマップ(GBP)を強化してみたら、来店経路検索が一気に増えたんです。予約が埋まり、数字として成果が出るのが楽しくなってきて。そこからExcelでレポートを作るようになり、面接では『数字→示唆→施策→再現性』を自分の言葉で説明できるようになりました。
転職後は、スタートアップ企業で広報とマーケティングを兼務しています。まだ慣れないことも多いですが、自分がやった施策で予約や来店が増えるのはやっぱり嬉しいですね。
よくあるつまずきと対処法(Q&A)
最後に|“現場力”は、デジタルで何倍にも伸びる
店長として培った顧客理解・数字感覚・改善力は、SNSやGBPにそのまま乗ります。まずは90日、上のロードマップを回して「語れる実績」を作りましょう。学びと実務を同時進行できると、伸びは一気に加速します。
次の一歩(目的別)
- 案件対応の型を3ヶ月で身につけたい → 未経験者に対して3か月でwebマーケターに育てます【Wannabeアカデミー】
- PC基礎・資格も含めて底上げしたい → プログラミングも資格対策も通わず学べるオンライン教室【ハロー!パソコン教室】
- Excelレポートで“説得する資料”を作りたい → 早期申込で25%OFF!頭で覚えず、”手”が覚えるExcel研修講座【ExcelCamp】
コメント