「今の頑張りが、もっと正当に評価される場所があるんじゃないか?」 店長・副店長として現場を支える中で、ふとキャリアの行き詰まりを感じることはありませんか。 実は、あなたのその頑張りを正当に評価し、「ぜひ、うちの店長候補として来てほしい」と考える企業の求人の多くは、“非公開求人”として、転職エージェントに託されています。
この記事では、非公開求人の正体と、それを引き出すための具体的な面談テクニックを解説します。
※本記事は筆者の見解に基づきます。紹介される求人や条件は、時期・地域・個人の経歴によって変動します。
リクルートエージェント
で面談を予約して“全体像”を把握する
そもそも“非公開求人”とは何か?なぜ店長転職の鍵になるのか
「非公開求人」とは、企業の公式サイトや一般的な求人サイトには掲載されていない、転職エージェントだけが取り扱う特別な求人のことです。大手エージェントでは、非公開の占める比率は高いとされます。
※比率は時期・業界で変動します。最新の情報は各社の公開データや、エージェントとの面談でご確認ください。
なぜ企業は求人を非公開にするのか?
応募の殺到を避けたい:好条件の求人にミスマッチな応募が殺到するのを防ぐため。
重要なポジションを極秘で募集したい:新規事業の立ち上げなど、競合に知られたくない採用のため。
採用のミスマッチを絶対に避けたい:「店長」のような専門職は、エージェントにピンポイントで探してもらう方が効率的だからです。
つまり、店長やSVといったマネジメント職の「本当に条件の良い求人」に出会うには、転職エージェントの活用が不可欠なのです。
【最重要】エージェント面談で“優良な非公開求人”を引き出す3つの条件
面談で「この人には、とっておきの非公開求人を紹介しよう」と思ってもらうために伝えるべきことは、たった3つです。
条件1:「MUST(絶対条件)」と「WANT(希望条件)」を明確に伝える
あなたの希望を、以下の2つに分けて伝えましょう。
MUST(絶対条件):例:「完全週休2日(土日希望)」「年収450万円以上」「転勤なし」など、2〜3個に絞ります。
WANT(希望条件):例:「本部職へのパス」「インセンティブ制度」「住宅手当」など。
条件2:「過去の実績」を“翻訳”して伝える
あなたの経験を「課題→行動→結果」で語れるように準備しましょう。
条件3:「未来のキャリアプラン」を“相談ベース”で伝える
「〇〇の仕事がしたい」と決め打ちするより、「私の経験から、どのような可能性があるかアドバイスをいただけますか?」と相談する方が、自分では思いもよらなかったキャリアパスを提案してもらえる可能性があります。
面談では、この三行をメモとして手元に置き、そのまま読み上げるだけで構いません。そして、「この条件で、どのような可能性があるか教えていただけますか?」と伝えましょう。
【コピペOK】面談で伝える三行テンプレ
MUST:完全週休2日(土日希望)、年収450万円以上、転勤なし。 WANT:本部職へのパス、インセンティブ有、住宅手当。 実績(直近1年例):離職率30→15%、廃棄ロス月▲5万円、NPS+10pt。
意外な落とし穴。面談で言ってはいけない「NGワード」3選
「なんでもやります」「どこでも行きます」 →主体性がなく「軸のない人」だと思われ、質の低い求人を紹介されやすくなります。
「前の会社は本当にブラックで…」 →他責思考が強いと判断され、紹介できる求人の幅が狭まります。
「非公開求人“だけ”を紹介してください」 →信頼関係を損ないます。まずは公開求人も含めて誠実に検討する姿勢が、結果的に良い提案を引き出します。
実践:dodaとリクルートエージェントの使い分け方
両サービスを断定的に評価するのではなく、「どの順番で、何を聞くか」という手順で使い分けるのが賢い方法です。
ステップ1:
リクルートエージェント
で「可能性の全体像」を把握する
まずは求人数が多いリクルートエージェントに相談し、「私の経験で応募可能な求人を、業界問わず幅広く見てみたい」と伝え、キャリアの選択肢の広さを確認します。
ステップ2:doda
で「専門的な深掘り」をする
次に、異業種転職にも強みを持つdodaに「店長経験を活かせるIT業界の求人について、具体的に教えてほしい」などと質問し、より専門的な提案を引き出します。
よくある質問(FAQ)
まとめ:“知っている”だけでは変わりません。動いた瞬間から変わります
非公開求人は、画面の前で待っている人には届きません。いまの経験を言葉と数字に直し、プロ(エージェント)に渡して初めて扉が開きます。読むだけで終わらせず、ここからの3分で“面談に強い自分”を作ってください。
小さな3分でも、翌日の会話の精度が一段上がり、紹介される求人の質が変わります。その積み重ねが、1年後の年収、休日、そして家族と過ごす時間を確実に動かします。今日は“知った”で止めず、“言える形にした”ところまで進めてください。
以下は実務視点の比較表です。数字は時期や担当者で変わるため、定量は避け、運用面の違いに絞っています。
観点 | doda | |
---|---|---|
非公開求人の紹介 | 幅広い層へ多く提示されやすい | 経験の強み次第でピンポイント提案が刺さりやすい添削 |
面接対策 | 想定問答・逆質問の型提供が早い | 実例ベースで深堀り練習をしてくれるケースが多い |
条件交渉 | 金額レンジの提示と調整に強い | 業務内容・働き方(残業運用等)の実態確認を詰めやすい |
固定残業・運用の裏取り | 部署実績の取得を依頼しやすい | 取得+申請フローの具体確認まで踏み込ませやすい |
向いている人 | まず選択肢の“上限”を見たい人 | 書類の質を上げつつ“適職の輪郭”を掴みたい人 |
使い分けの型 | 先に全体像→応募候補を粗選定 | 次に深掘り→職務要約・面接設計を仕上げ |
補足です。まずリクルートエージェント
で「応募可能性の範囲」を広く把握し、doda
で「職務要約の精度と異業種の当たり所」を詰める流れが効率的です。面談前日には、MUST/WANT/実績の三行テンプレを読み上げ練習し、当日は両社に同一条件で依頼することで比較の精度が上がります。
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