導入:その質問は「追加検証」のサイン
面接の最後に問われる「なぜ当社なのか」。これは志望動機の核を確かめる追加検証です。本稿は、過去(原点)×未来(北極星)×企業(唯一の橋)を“一本の道”としてつなぐ実戦フレームを示します。
まず結論:志望動機は「3つの一言」で作れます(一本道)
並べるだけです。
未来=採用されたらやりたいこと
過去=自分がやってきた事実
企業=ここが合う理由(お店の特徴を3つ)
3行テンプレ(穴埋めして使える
)過去:__のとき、__というやり方で A→B(__日/n=__) にしました。
企業:御社は〈__・__・__〉という特徴があるので、私のやり方が再現しやすいです。
未来:もし採用していただけたら、まずは__を目指します。
※n=アンケートやデータの件数。分からなければ空欄でもOK。
完成例(店長 → SV志望)

過去:人手が6割の時期でも、導線と配置を見直して 待ち時間12分→7分(30日/n=3,200) にしました。
企業:御社は〈モバイル注文が多い・テイクアウト比率が高い・店舗裁量がある〉ので、私のやり方が最短で再現できます。
未来:まずは1店舗で結果を出して横展開できるSVを目指します。
数字が自信ない人向けの言い換え(そのまま使える)
- 待ち時間−3分 → 「行列の流れを止めない導線に変えました」
- 回転率+0.10 → 「席の回し方と受け渡しの位置を変えて、席がムダに空かないようにしました」
- 新人−7日 → 「新人さんが1人でクローズできるまでの期間を1週間短縮しました」
(当日、面接で現状数字を聞けたらA→Bに置き換えるだけでOK)
企業の「特徴」はこう集める(カンタン版)
- 店の前を見て:並び方/受け取りの導線(モバイル棚がある?)
- 客層:スーツ客が多い?(=昼ピーク短い)
- メニュー:テイクアウト対応が多い?
- 店内:席数とスタッフ人数(ピーク時)
→ 見えたものを3つ、〈 〉にそのまま入れればOK。



面接前の企業リサーチは必須だニャ
1年目の「小さな約束」はコレから選ぶだけ
- 回転率:+0.08〜+0.12(90日)
- 待ち時間:−2〜3分(90日)
- 新人の立ち上がり:−7日(90日)
→ 自分が一番てこ入れしやすいものを1つ選んで言い切る。
30秒で話す用(読み上げスクリプト)



人手が少ない時期に導線と配置を見直し、待ち時間を短縮しました。
御社は〈モバイル注文が多い・テイクアウト比率が高い・店舗裁量がある〉ので、私の方法が早く効くと考えています。



自信満々で言い切るのニャ
第1の点:[過去]あなたの経験と価値観の「原点」
人手不足・クレームなど逆境で身につけた“手順化できる強み”と、その背景にある仕事観を1文で定義します。
- 例1:人手60%期でも営業を止めず、導線と配置を見直して待ち時間12→7分(30日)。
- 例2:クレームを接客/商品/設備に分類し、主因へ手順(写真付き)+訓練で件数半減(30日)。
- 例3:新人トレーニングを小分けチェックリスト化し、一人立ち21→14日。



“やってきたこと”を数字で言い切るのニャ
第2の点:[未来]あなたが目指すキャリアの「北極星」
肩書きではなく「できること」で表現します(3〜5年)。
- 多店舗のボトルネックをデータで特定し、手順を標準化できるSV
- 必要スキル:指標管理(待ち時間/回転率/離脱)、教育設計、店舗間展開
第3の点:[企業]過去と未来をつなぐ「唯一の橋」
企業の固有環境(A・B・C)と、入社1年目に出せる価値を1本の因果で結びます。
※企業の数字が分からなくてもOK。 名詞と方向性で作れます。
数字がなくても作れるカンタン手順(10分)
- 固有名詞を3つ拾う(求人票・お店のアプリ・店頭観察・レビュー)
例)モバイル注文/テイクアウト行列/会社員ランチ多い - 自分の“できること”を3つ
例)待ち時間を縮める/ミスを減らす/新人を早く育てる - 1年目の約束を小さく言う(レンジでOK)
例)待ち時間−2〜3分/新人−7日/クレーム月−3〜5件
会社パートの言い方(数値不明でもOK)



御社はモバイル注文・テイクアウトが多く、店舗裁量もあるのが特徴だと思いますが、私は行列を見て導線と配置を直し、手順化して共有するやり方で成果を出してきました。
この環境なら早く効くので、まずは待ち時間−2〜3分短縮させます。
非代替性の作り方:Why This Company(店長→SV)
「他社でも良くない?」の切り返しは、事実→自分→価値の順。
- 事実(固有名詞3つ):
例)モバイル注文が主導線/平日会社員比率高め/テイクアウト強め - 自分(再現可能な行動):
例)ピーク観察→導線・配置再設計→待ち時間12→7分(30日) - 価値(1年目KPI):
例)回転率+0.08〜+0.12(90日)/新人−7日(90日)
ミニ例(飲食→SV志望)
- 事実:モバイル注文/会社員ランチ/テイクアウト強い
- 自分:導線×配置で待ち時間12→7分(30日/n=3,200)
- 橋:1年目に回転率+0.08〜+0.12(90日)/NPS+4〜+6pt(180日)



自分の経験を活かせるアピールをするのニャ
KPI定義(面接で聞かれてもそのまま言える版)
- 回転率=ランチ帯(例:11:30〜13:30)の来店客数 ÷ 座席数
- NPS=推奨者比率 − 批判者比率(設問固定・回収導線固定・n明記)
- 新人一人立ち日数=単独でクローズ作業可になるまでの平均日数
【実戦テンプレ】30/90/180秒で答える志望動機
30秒版(一次・逆質問)
- 過去:人手不足期も導線を見直し、待ちの詰まりを解消。
- 未来:データで課題を見つけて標準化できるSVへ。
- 企業:〈モバイル注文/受取棚/番号表示〉があるため、私の改善手順で成果につなげます。
90秒版(二次の本番)
- 過去:ピーク帯の導線と配置を直し、受け渡しミスを大幅減。
- 未来:多店舗の“詰まり”を見つけて直し、型にできるSVへ。
- 企業×KPI:〈モバイル比率高め/テイクアウト強め/店舗裁量あり〉なので、まずは導線・受け渡し・新人手順の順で標準化していきます。
180秒版(役員・深掘り)
- 過去:人手60%期でも営業を止めず、導線×配置で混雑を解消。離職ゼロで切り抜けました。
- 未来:3〜5年で“改善→標準化→横展開”を担うSVへ。
- 企業:〈モバイル注文強/デリバリー強化/小さく試して展開する文化〉があり、私の手順が最短で再現できます。
- 1年目:配属店舗で導線・受け渡し・新人手順を標準化し、週次レビューで定着を確認。型化して2店舗目へ展開します。



面接前に企業を調査して具体的にどんな役に立つのか?を伝えるのニャ
面接で数字を聞かない「安全フレーズ」
丁寧版
前提は公開情報と店頭で見える運用に合わせます。最初の90日は
① 並び・受け渡しの導線を整える
② 受け渡しミスを減らす(表示・呼び出し方法の固定)
③ 新人の立ち上がりを早める(写真つき手順の共有)
の順で進めます。数値は運用開始後、御社フォーマットでA→Bに置き換えます。
短文版
まず目で見える詰まりから直します(導線/受け渡し/新人手順)。
「固有名詞」の拾い方(数字なしでOK)
固有名詞=その店で“目に見える名詞”。下の4か所を見て3つ拾えば十分です。
- 注文まわり:モバイル注文/アプリクーポン/券売機/QR決済
- 受け取り:受取棚/番号表示/呼び出しベル/デリバリー口
- 客層:会社員が多い/家族連れが多い/学生が多い
- 店内運用:セルフで水/セルフ下げ台/トレー返却
一文テンプレ
御社は〈__・__・__〉という運用なので、私のやり方(導線と配置を整える→手順化→横展開)が最短で再現できます。初期90日は導線・受け渡し・新人手順の標準化から着手します。
- 〈モバイル注文あり・受取棚あり・番号表示〉
- 〈券売機・呼び出しベル・セルフ下げ台〉
- 〈会社員ランチ多め・テイクアウト強め・店舗裁量あり〉
深掘りカウンターへの回答例(短く・具体的に)
まとめ
ブレない志望動機=あなたの物語を、事実と小さな数字で支えること。
「過去→企業→未来」の一本道で、固有名詞3つ+方向性KPIを添えれば、二次・役員でも崩れません。自信を持っていきましょう。



大丈夫ニャ!自信を持って挑むのニャ!
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