MENU
神山 幸宏
元カラオケ店店長
9年間、カラオケ店の店長として、12時間勤務・月6日休みという環境で働いていました。やりがいはありましたが、心の中では「この働き方、いつまで続けられるんだろう?」と、常に不安がよぎっていました。

きっかけは、同僚の転職でした。「店長以外の道なんてない」と思い込んでいた私にとって、それは衝撃的な出来事でした。

不安だらけで登録した転職エージェントで、私は目から鱗が落ちる経験をします。面談で「あなたのクレーム対応経験は、立派な『交渉力』ですよ」と言われたのです。

それまで「雑用」だと思っていた数々の経験が、実は市場で通用する「スキル」なのだと確信した瞬間、私の転職活動は大きく変わりました。

現在は、食品スーパーの本社で運営サポートとして働き、土日休みの穏やかな毎日を送っています。

特別な才能があったわけではありません。ただ、店長経験という“宝の山”の価値に気づけただけです。

このブログでは、かつての私と同じように悩むあなたが、自信を持って次のステップへ進めるよう、私の全ての経験を共有します。一緒に、新しい働き方を見つけましょう。

今の業界から「片足」だけ出して、未来を変える方法【軸ずらし転職のススメ】

当ページのリンクには広告が含まれています。
目次

はじめに:月100時間残業の末、思考停止したあなたへ

「もう、この仕事を辞めたい…」 かつてカラオケ店の店長だった私は、月100時間を超える残業の中、毎日そう思って働いていました。でも、行動には移せませんでした。

なぜなら、怖かったからです。 9年間、飲食業界でしか働いたことがない。特別なスキルもない。こんな自分が、未経験で外の世界で通用するわけがない――。

しかし、ある考え方に出会ったことで、私の転職活動は劇的に変わりました。それが、「軸ずらし転職」です。

これは、今の経験やスキルという「軸足」は残したまま、もう片方の足だけを新しい業界や職種にそっと置いてみる、という考え方。いきなり未経験の世界に飛び込むのではなく、「半分だけ、新しい世界に足を踏み入れる」イメージです。

この記事では、かつての私のように「辞めたいけど怖い」と感じているあなたが、その恐怖を希望に変えるための「軸ずらし転職」の具体的な方法を、3つのステップで丁寧にお伝えします。

「軸ずらし転職」を成功させる、たった3つのステップ

難しく考える必要はありません。私が今を抜け出すために実践したのはたった3つのステップです。

ステップ①:「残す軸足」を決める(自分のスキルの棚卸し)

まず、多くの人が「自分には何もない」という壁にぶつかります。私もそうでした。 でも、大丈夫。あなたの経験は、必ず「スキル」に変換できます。

例えば、私が「雑用」だと思っていた経験は、こう言い換えられます。

  • クレーム対応 → お客様の怒りの本質を理解し、解決に導く**「交渉力」**
  • アルバイトのシフト管理 → 限られた人数で店を回す**「リソース最適化能力」**
  • 売上管理 → 数字を分析し、改善策を考える**「課題解決能力」**

ほら、立派なビジネススキルです。 まずは騙されたと思って、あなたが今までやってきた「雑用」を紙に書き出し、「これは、つまりどういう能力だろう?」と言い換える作業から始めてみてください。それが、あなたの「残す軸足」になります。

ステップ②:「踏み出す一歩」を探す(異業種リサーチ)

自分の「軸足」となる強みが見えてきたら、次はその強みを活かせる場所を探します。 例えば、「店長の経験」で得たスキルが活かせる場所は、こんなにたくさんあります。

  • 人事(採用担当): 現場で働く人の気持ちが分かるため、良い人材を見抜ける。
  • 運営サポート: 現場の課題を理解し、本社から的確な支援ができる。
  • 営業職: 高いコミュニケーション能力や交渉力を直接活かせる。

大切なのは、「未経験の業界に飛び込む」と考えるのではなく、「自分の〇〇というスキルを、別の場所で試してみる」と考えることです。

ステップ③:2つの軸を繋げる(志望動機・面接対策)

新しい業界の面接で必ず聞かれる質問があります。 「なぜ、うちの業界に?」

ここで、ステップ①と②が繋がります。 「私は前職で培った〇〇という**(ステップ①:残す軸足)の強みを活かし、貴社の△△という(ステップ②:踏み出す一歩)**の領域で貢献したいと考え、志望いたしました」

このように、あなたの過去と未来を繋ぐ「物語」を語ることで、未経験というハンデを乗り越え、説得力のあるアピールができるのです。

失敗から学べ。「軸ずらし転職」の注意点

もちろん、良いことばかりではありません。私の知人には、焦って全く関係のない業界に飛び込み、「こんなはずじゃなかった」と半年で辞めてしまった人もいます。彼の失敗の原因は、ステップ①の「軸足」を決めずに、ただ憧れだけで動いてしまったことでした。だからこそ、自分の経験の棚卸しが何より重要なのです。

実際に「軸ずらし」で人生を変えた仲間たちの話

私の周りにも、「軸ずらし転職」で人生を好転させた同僚がいます。

飲食業 → IT業界へ転職した後輩のWくん

彼は飲食店の正社員でしたが、独学でプログラミングを学び、ゲームアプリを開発する会社に転職しました。畑違いに見えますが、彼は「飲食業で鍛えられた忍耐力は、バグと戦う上で最高の武器になりました」と笑っていました。彼は今、年収アップも実現し、2倍になったそうです。

飲食業 → 小売業へ転職した同僚のTさん

エリアマネージャーだったTさんは、大手スーパーの同じくエリアマネージャーに転職しました。彼は「飲食も小売りも、『どうすればお客様が喜ぶか』を考える点では同じ。季節ごとの販売戦略や人員配置の考え方は、そのまま活かせました」と言います。クレーム対応の電話で、夜中に起こされることもなくなったそうです。

まとめ:今からやってみませんか?

もう一度、3つのステップを振り返りましょう。

  • ステップ①: 自分の経験を「スキル」に変換し、残す軸足を決める。
  • ステップ②: そのスキルを活かせる新しい場所を探す。
  • ステップ③: 自分の過去と未来を繋ぐ物語を語る。

今の仕事を全て捨てて、全くのゼロから新しいことを始めるのは、とても勇気がいります。 でも、「軸ずらし転職」なら、あなたのこれまでの経験を捨てる必要はありません。

もし今日、あなたが行動しなければ、明日も明後日も、同じ職場で働き続けることになります。 まずは、ステップ①の「スキルの棚卸し」だけでも、今日やってみませんか? それが、人間らしい働き方を取り戻す、確実な第一歩になります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次